穏やかな人は心が弱く、自分を守っているような印象。元気で明るく、活動的。そんな人はキラキラ輝いているように見えますし、きっとその人自身もとても心が強く、何ごとにも負けない精神力を持っているといったイメージを抱かせます。しかし、実際は穏やかな人ほど強いということをご存知でしょうか。
では穏やかな人が持っている強さとは何なのか？あなたは知っていますか？
気が強い人ほど弱い？
活発で気が強い人のメンタルはとても強靭といったイメージがあるでしょう。たしかにそのイメージ通りの人もいますが、その多くの本当のところは「心が弱い」からこそ、そういった態度をまわりに見せているといった場合が多いです。
元気で気が強い人の多くは、「そういうイメージの自分を演出したい」といった思いからそのような態度や人格を演じているということもあります。
例えば、SNSなどを見ればわかるでしょう。キラキラしていて、充実した生活、さらに常に自分は勝ち組といったイメージを発信している人は、弱い自分に鎧を着せておかないと自分の弱い心を保っていられないといった気持があり、こういった行動や発信をします。
短気で怒りっぽい、さらに常に自分がリーダーでありたい、自分を通すといった活発な人ほど、実は心が弱く自分を大きく見せるために吠えているだけなのです。
小さな犬ほどよく吠える、弱い人ほど大きな車で煽りたい。そういった意味でも、元気で活発な人や気が強い人は心が強いというのはただのイメージだけの話でもあるのです。
穏やかな人が強い理由
常に穏やかな人は、その穏やかな雰囲気から、一見弱そうに見えることが多いですが、じつは穏やかな人ほど心が強く、人生も前向きに歩んでいるのです。
何ごとも冷静に見れる
穏やかな人の多くは、あまり自分から発信するイメージがありませんよね。それは決して自分の意見を持っていないから自分から発信しないのではありません。物事を深く観察していたり、冷静に見れているということなのです。
例えば、何かが発生している際、その理由はひとつではありません。多角的に物事を見ることでその本質が見えてくる可能性がありますし、目の前で起こっていることをそのままの見方で見てしまい、それに一喜一憂していたら精神的に疲弊するのは間違いないでしょう。
穏やかな人は自分のまわりでなにかトラブルが起こったり、急な事象が起きた時でも冷静に対処できる術を持っています。どんな状況であれ、決して焦ったりわめいたり、騒ぎ立てるようなことはしません。穏やかな人はシンプルに正攻法で対処することができるのです。
自分に自信がある
穏やかな人は、基本的に自分に自信がある人が多い傾向にあります。
地位が高く資産家であり、大きな成功を収めているということだけが自信に繋がるとは限りません。どんなことでも自分自身を受け入れ、自分を高めるために努力を出来ているからこそ今の自分を肯定している、肯定できるといった自信のあり方です。
自分に自信があるということは、生活の軸が自分にあるということ。そのため、周囲で起こっていることや他人の評価はあくまで世間で起こっていることで、自分とはそこまで関連しない、自分には関係がない、影響がないことだと割り切っているところがあるのです。
自分を高めるために努力を出来ている人は、精神が鍛えられるため強くなります。その強さを自分自身で実感しまた自信に繋がります。穏やかな人は強い精神力を持つ人が多いです。
他人に優しくすることが大切と考えている
気が強い人たちは自分がもっとも評価されたいという欲望が強いです。他人にどう評価されるかということを常に気にしながら生きています。「明るい、快活、元気」この印象は相手によいイメージを与えることを知っているため、その立ち居振る舞いをしているのです。
しかし、自分に無理をしながら演じ続けていると、いつかひずみがやってきますし、一度自分を演じてしまったために辞め時もわからず、常に演じることが必要となり疲弊します。
疲弊すれば心は必ず余裕がなくなります。心に余裕がなくなってしまった結果、まわりの人や自分を傷つけ、悪態づく毎日を送ることになるわけです。
一方、穏やかな人は他人に優しくすることを大切にしています。穏やかな人＝優しい人というイメージは、イメージではなく事実なのです。優しさは穏やかな人の特徴でもあります。
自分だけが儲かる、いい思いをする…といったことをよしとせず、あくまで他利にこだわる。結果、そういった相手に手を差し伸べることでその優しさが巡り巡るため、自分が求めていなくとも地位や資産を得ることができ、そして人からの信頼も得ています。
自分の損を恐れず、人の得を思い行動ができるという優しさを持っている人は強い人です。
人の痛みを知っている
穏やかで強い人たちの多くは、人の痛みを知っており、その痛みを糧に、痛みと向き合いながら過ごす時間の中で人間が大きく成長したといった場合が多いです。
世の中、生まれて大人になるまで、悩んだり、一度も挫折感を味あわない人はほとんどいません。誰もが何かしらの悩みやコンプレックスを持ち、それに悩まされていたり、家庭環境や仕事、いろいろな境遇に対して不満を抱いているものです。
穏やかな人は人がそれぞれ持っている痛みを理解し、それを受け止めることが大切だと考えています。そのため、穏やかにその人の話を聞くことができ、その人のあり方を受け止め、そしてどんな痛みを持つ人であっても、人としてしっかりと前向きに接しているのです。
自分は不幸だから皆に優しくされるべき、なぜもっと自分を敬わないのかなど、自分ばかりに優しさを向けてほしいと考えている人とはレベルが違うということでしょう。
ありのままを受け入れている
穏やかな人が強い最大の理由は、ありのままの自分を受け入れている、といったところにあるでしょう。ありのままの自分というのは、自分自身のビジュアルや才能、そしてどういった生活が自分の身の丈に合っているかなど、等身大の自分といったところです。
常に他人の評価を気にする気が強い人は、ありのままの自分を受け入れられないまま、それでも他人から良い評価を得ようと必至になっています。良い評価をもらえたとしても満足ができず、心の弱さは変わらないままなので、また不安になりどんどん欲求が強くなります。
「足るを知る」といったことわざがあるように、穏やかな人は自分自身にあるもので満足しており、それをどう生かせば自分もまわりも良い方向へ向かうのかと考えています。
穏やかな人は、決して背伸びをせず、まわりに自分を大きく見せようとはしません。自分をよく理解した上で、常に安定した心の余裕を持つことが出来ています。それこそが穏やかさと強さを生み出す秘訣になっているのです。
穏やかな人の強さに学ぼう
穏やかな人は心が強い人です。そこには人生を楽しく生きる教訓が多数ふくまれています。無理をし続け疲弊している方、穏やかな人にその生き方を学んでみてはいかがでしょうか。
